【盛岡市】横葺き屋根の葺き替え工事|錆びたトタン屋根を「月星セリオスSGL」へ
- Yutaka Takisawa

- 6月17日
- 読了時間: 11分

こんにちは。盛岡市で屋根工事をしております、瀧澤屋根工業の瀧澤です。
家を建ててから20年、30年と経つと、外壁の色あせや雨どいの傷みは目に入っても、「屋根」のことはなかなか気づきにくいですよね。屋根は、自分の目で直接見ることがほとんどない場所だからです。
でも実は、その屋根こそが、毎日いちばん雨・風・雪・太陽の光を受け止めて、お家と家族を守ってくれている大切な部分です。だからこそ、傷みが進む前に手を入れてあげることが、結果的にいちばんお得で、安心にもつながります。
今回は、築45年の積水ハウスの屋根を、丸ごと新しくする「葺き替え(ふきかえ)工事」を行いました。長年がんばってくれたトタン屋根を、いまの時代に合った長持ちする金属屋根へとやり替えた事例です。
「うちの屋根もそろそろかな…」と気になっている方の参考になればうれしいです。どうぞ最後までお付き合いください。

今回のお住まいと、屋根の状態
今回ご依頼をいただいたのは、建ててから45年が経つ積水ハウスのお住まいです。
もともとの屋根は、トタン屋根でした。
トタンというのは、鉄の板に「亜鉛(あえん)」というメッキ(さび止めの膜)をかけた金属の屋根材です。
昔の住宅ではとても多く使われてきた、なじみ深い屋根です。
ただ、このトタンには弱点があります。
それは「錆びやすい」ということ。
表面の亜鉛メッキは、年数が経つと少しずつすり減っていき、メッキがなくなったところから鉄がむき出しになって、赤茶色の錆びが広がっていきます。
今回のお宅も、まさにその状態でした。
屋根の上にあがってみると、あちこちで錆びがかなり進行していて、放っておくと穴があいて雨漏りにつながりかねないところまで来ていました。

岩手は冬の寒さや雪も厳しい土地です。錆びた金属屋根のままでは、これから先、安心して暮らし続けるのは少し心配な状態だったのです。
「塗装でなんとかなりませんか?」というご相談
最初にお施主様からいただいたのは、こんなご相談でした。
「このトタン屋根、塗装してきれいにできませんか?」
とても自然なお気持ちだと思います。塗装は工事費を抑えやすく、見た目もよみがえりますから、「まずは塗ってみては」と考える方は多いです。
結論からお伝えすると、塗装そのものは可能です。錆びを落として、下塗り・上塗りと丁寧に塗っていけば、見た目はきれいに仕上がります。
ただ、私は正直に「今回はあまりおすすめできません」とお伝えしました。理由は次の章でくわしくお話しします。
なぜ"塗装"ではなく"葺き替え"をおすすめしたのか
塗装をおすすめしなかった、いちばんの理由はシンプルです。
「塗っても、長くはもたないから」です。
塗装は、あくまで屋根材の"表面"を保護する工事です。今回のように錆びが芯まで進んでしまったトタンは、塗装できれいにしても、下地の鉄そのものが弱っているため、数年でまた錆びが出てきてしまうことが多いのです。せっかく費用をかけても、すぐにまた悩みが戻ってきてしまう。それでは、もったいないですよね。
そこで私がご提案したのが、屋根を丸ごと新しくする「葺き替え」です。テーマはひとつ、「これから30年、ストレスなく使える屋根にすること」。
その場しのぎではなく、お子さんやお孫さんの代まで安心して暮らせる屋根に。そんな思いで、今回は2つのお見積もりをご用意しました。
・プラン①|屋根の全面塗装(費用を抑える案)
・プラン②|屋根の葺き替え(長持ちを優先する案)
どちらが正解、ということではありません。それぞれの良いところ・注意点を包み隠さずお伝えし、最後はお施主様ご自身に選んでいただきました。
じっくり考えてくださった結果、お施主様が選ばれたのは——「葺き替え」でした。「どうせやるなら、長く安心できるほうにしたい」。そう言っていただけたことが、私たちもとてもうれしかったです。
使った屋根材「月星セリオスSGL」
今回の葺き替えで新しく使った屋根材は、月星(つきぼし)の「セリオスSGL」という金属屋根です。
スーパーガルバリウム鋼板という意味です。

使った材料のサイズは、次のとおりです。
・板の厚み…0.35mm
・1枚の大きさ…横(長さ)3640mm(約3.64m)/縦(働き寸法)225mm
・タイプ…定尺(ていじゃく)
・色…ダークブラウン
「定尺(ていじゃく)」というのは、「定(さだ)められた尺(=寸法)」と書くとおり、あらかじめサイズの決まった板を、1枚ずつ重ねながら葺いていくタイプのことです。屋根の長さに合わせて長い1枚もので葺く「長尺(ちょうじゃく)」に対して、定尺は1枚ずつ丁寧に重ねていくため、お住まいの形にきれいになじみ、雨水もしっかり流れていきます。
板の厚みは0.35mmと聞くと薄く感じるかもしれませんが、金属屋根としてはしっかりとした厚みで、軽さと丈夫さのバランスがとれています。屋根が軽いと建物全体への負担が減り、地震のときにも有利になります。
そして今回、お施主様が選ばれた色は「ダークブラウン」。深みのある落ち着いた茶色で、積水ハウスの外壁ともよくなじむ、上品な色合いです。

「SGL(エスジーエル)鋼板」とは? ただのガルバリウムではありません
ここで、今回の主役である「SGL(エスジーエル)鋼板」について、もう少しくわしくお話しさせてください。じつはこのSGLは、よく聞く「ガルバリウム鋼板」とは"別物"といえるほど、進化した素材なのです。
SGL鋼板は、日鉄鋼板(にってつこうはん)株式会社が2013年に開発した、新しい金属屋根材です。これまで「錆びに強い金属」として広く使われてきたガルバリウム鋼板を、さらにパワーアップさせたものだと思ってください。
◆ 進化のカギは「マグネシウム」
ガルバリウム鋼板のメッキ(表面のさび止めの膜)は、アルミと亜鉛でできています。SGL鋼板は、ここにマグネシウムを加えているのが最大の特長です。
このマグネシウムが、とても賢い働きをします。屋根材は、切り口やキズがついた部分から錆びが広がりやすいのですが、マグネシウムが加わることで、そうした弱点部分にしっかりとした保護の膜をつくり、錆びの広がりをぐっと抑えてくれるのです。その結果、SGL鋼板はガルバリウム鋼板の約3倍以上の「錆びにくさ(耐食性)」を実現しました。
◆ 軽くて、保証も長い
SGLは1㎡あたり約4〜5kgととても軽く、これは瓦のおよそ10分の1の重さ。屋根が軽くなることで、地震のときの揺れの負担も小さくできます。さらに、穴あき保証(錆びで穴があくことへの保証)も25年クラスと、ガルバリウム鋼板の10年程度と比べて大きく延びています。
「錆びにくい・軽い・長持ち」という、金属屋根に求められる条件をしっかり満たした素材。昔のトタンが抱えていた"錆びやすい"という悩みを、まさに解決してくれる屋根材なのです。
▼ 3つの金属屋根材を比べてみました
【トタン(亜鉛めっき鋼板)】
・メッキの成分:亜鉛
・錆びにくさ(耐食性):△ 錆びやすい
・切り口・キズへの強さ:弱い
・重さ:軽い
・穴あき保証の目安:―
・登場した時期:古くから
【ガルバリウム鋼板】
・メッキの成分:アルミ+亜鉛
・錆びにくさ(耐食性):○ 強い
・切り口・キズへの強さ:ふつう
・重さ:軽い
・穴あき保証の目安:10年程度
・登場した時期:1982年〜
【SGL鋼板(今回採用)】
・メッキの成分:アルミ+亜鉛+マグネシウム
・錆びにくさ(耐食性):◎ ガルバリウムの約3倍以上
・切り口・キズへの強さ:特に強い(広がりにくい)
・重さ:軽い(瓦の約1/10)
・穴あき保証の目安:25年程度
・登場した時期:2013年〜(新しい)

※SGL鋼板の詳しい情報は、メーカーである日鉄鋼板の公式ページでもご覧いただけます。
出典:環境とくらしを守るSGL/日鉄鋼板株式会社(https://www.niscs.nipponsteel.com/what-sgl/)
「セリオス」シリーズについて:月星商事株式会社(https://www.tsukiboshi-shoji.co.jp/building_material/color/)
雨水を防ぐ"下地"にもこだわりました
屋根工事でいちばん大切なのに、いちばん見えなくなってしまう部分。それが「下地(したじ)」です。
屋根は、表面の金属だけで雨を防いでいるわけではありません。じつは、屋根材の下に敷く「防水シート」こそが、雨漏りを防ぐ最後の砦なのです。ここがしっかりしていないと、どんなに良い屋根材を使っても意味がありません。
今回は、この防水シートに「通気エコルーフ」という商品を使いました。軽くて扱いやすく、リフォームにとても向いた防水材で、湿気を逃がしながらしっかり雨を防いでくれる、頼れる下地材です。
新しい屋根の見た目の美しさはもちろん、目に見えない部分にこそ手を抜かない。それが、私たちが大切にしているところです。

雪止めと雨どいも、すべて新しく
岩手の屋根工事で欠かせないのが「雪止め」です。屋根に積もった雪が、ある日いきなりドサッと滑り落ちると、人やお車、お隣の家に被害が出てしまうこともあります。
今回は、雪止めもしっかり対策しました。
・雪止め金具…すべての軒先(屋根のいちばん下のふち)に新しく取り付けました
・雪止めネット…雪が落ちると危ない場所、とくにお隣の家に雪が落ちそうな箇所には、安全のために雪止めネットを4台追加しました
・もともと付いていた雪止めも、いったん外して、新しい屋根にきちんと取り付け直しました

そして、屋根とセットで傷みやすいのが「雨どい」です。雨どいは、屋根に降った雨水を集めて地面へ流す、大事な"水の通り道"。ここが古くなって割れたり詰まったりすると、雨水があふれて外壁を汚したり、建物を傷める原因になります。
今回は、雨どいもすべて新しいものに交換しました。屋根・下地・雪止め・雨どい——目に見える部分も、見えない部分も、まるごと新品。これで、これから先も安心して暮らしていただけます。
完成!落ち着いた"ダークブラウン"の屋根に
すべての工事を終えて足場を外すと、屋根は見ちがえるほどきれいに生まれ変わりました。
今回選んだ色は、深みのある「ダークブラウン」。錆びだらけだった以前の屋根がうそのように、落ち着きのある上品なきれいな茶色に仕上がりました。
ダークブラウンは、まわりの景色にもなじみやすく、汚れも目立ちにくい、長くおつき合いしやすい色です。屋根全体がきりっと引き締まったことで、お住まい全体の印象もぐっと若返りました。
お施主様にも「すごくきれいになったね」と、とても喜んでいただけて、私たちもほっとひと安心です。


工事の流れと、かかった期間
今回の工事は、おおよそ2週間で仕上げました。流れは、ざっとこのような形です。
・① 近隣へのごあいさつ…工事前に、ご近所さまへしっかりとご挨拶。音やトラックの出入りでご迷惑をおかけする前に、ひとことお伝えするのが私たちの基本です
・② 足場の設置…職人が安全に作業できるよう、建物のまわりに足場を組みます
・③ 既存のトタン屋根の撤去…古い屋根材をはがします
・④ 下地・防水シート(通気エコルーフ)敷き込み
・⑤ 新しい屋根材(月星セリオスSGL)の葺き付け
・⑥ 雪止め・雨どいの取り付け
・⑦ 最終チェック・足場の解体
工事は、ただ屋根を張り替えるだけではありません。ご近所への配慮から、最後の片付けまで。そのすべてを含めて「屋根工事」だと、私たちは考えています。
費用の目安
今回のような築45年・トタン屋根からの全面葺き替え工事の費用は、おおよそ220万円〜250万円ほどが目安となります。
※費用は、お住まいの大きさ・屋根の形・傷み具合・使う屋根材によって変わります。あくまで目安としてお考えください。正確な金額は、現地を見せていただいたうえでお見積もりいたします。
「うちの場合はいくらくらい?」が気になる方は、お気軽にご相談ください。お見積もりは無料です。
まとめ
今回は、築45年・積水ハウスの錆びたトタン屋根を、月星セリオスSGL(ダークブラウン)へ葺き替えた工事をご紹介しました。
ポイントをおさらいすると——
・錆びが進んだトタン屋根は、塗装してもまた錆びが出やすい
・だからこそ、長持ちを優先するなら「葺き替え」がおすすめ
・新しい屋根材は、ガルバリウムの約3倍以上も錆びに強い「SGL鋼板」を採用
・下地・雪止め・雨どいまで、すべて新品にして、これから30年安心の屋根に
・仕上がりは、落ち着いたダークブラウンのきれいな屋根に
屋根は、一度きれいにすれば長くお付き合いする場所です。だからこそ、「安いから」ではなく、「長く安心できるか」で選んでいただきたいと、私はいつも思っています。
「塗装か、葺き替えか迷っている」「うちの屋根、まだ大丈夫かな?」——そんなときは、無理におすすめすることはありません。正直に、いまの屋根の状態をそのままお伝えします。まずはお気軽にご相談くださいね。
瀧澤屋根工業(タキサワヤネコウギョウ)について
施工エリア:岩手県全域
盛岡市・滝沢市・雫石町・岩手町・矢巾町・紫波町・花巻市など、内陸エリアをメインに対応しております。
岩手県盛岡市の屋根工事専門店として、2012年の創業以来、地元の屋根を守り続けてきました。私たちの強みは——
・完全自社施工・下請けなし…地元の職人が、最初から最後まで責任をもって仕上げます
・迅速・即日対応…「雨漏りした」「屋根材が飛んだ」など、急なお困りごとにもすばやく動きます
・損害保険に加入…万が一の事態にも、迅速かつ適切に対応します
・TBS『報道特集』に出演…全国放送で、屋根工事の現場の今をお伝えしました
ホームページの制作から動画、SNSまで、すべて代表の瀧澤自身が手がけています。屋根のことを、誰よりも自分の言葉でお伝えしたい——その思いで日々発信しています。
屋根のことで気になることがあれば、写真を1枚送るだけでも大丈夫です。LINEからのお見積もり・ご相談も受け付けております。お気軽にお声がけください。
屋根は、家族が安心して暮らすための大切なもの。
だからこそ、安全で、長く安心できる屋根づくりを、これからもお届けします。




コメント